大震災時の工業用水供給停止に係るBCP対策の提案

-冷却水の供給
-工業用水供給

固定式のバックアップ設備をいくら用意しても、東日本大震災のような大地震・津波に襲われた場合、機器や配管・動力源などが一気に損壊し、バックアップ能力の全てを失う可能性があります。従って、最終的なバックアップシステムは、常時はプラントから離れた安全な位置に保管されている移動式設備であるべきです。
弊社では、様々な局面で利用できる大口径の特殊ホースを取り扱っております。
このホースと連続運転可能なエンジン駆動のポンプを組み合わせることで、停電時にも対応した、完全に自立したバックアップ設備が可能となります。
特に、スーパーアクアダクトホースは、大容量泡消火設備にも採用されており、直径300mmのサイズにおいて使用圧力1.2 MPaと、配管並みの使用に耐えるホースとなっております。

 

ホースを利用した、移動式水供給システムの例

ケース1:冷却水の供給

         写真b


ケース2:工業用水や飲料水の供給

海外での納入実績例

 

1.デューク電力 オコニー原子力設備(アメリカ) (原子力設備向け送水用)

300mmのスーパーアクアダクトホースが、原子力発電所のタービン建屋を繋ぐバイパスシステムとして採用されました。
ホースはヴィクトリックカップリングにて接続され、一日に一回以上、22,000から33,000L/minの流量で送水しています。

 

2.エキロン製油所(アメリカ カリフォルニア州 マルチネス) (工業用水送水用)

スーパーアクアダクトホースが、製油所の脱水装置に採用されました。125馬力の水中ポンプに、
300mmのスーパーアクアダクトホースが20m単位ごとヴィクトリックカップリングで接続されて使用されています。
この設備はセレニウムの脱水装置であり、継続して使用されています。
ポンプはおよそ4年間で1,000回以上起動/停止を続けており、一旦起動すると、22,000 L/minもの水が流れます。

本プロジェクトは他のホースと比較したスーパーアクアダクトホースの優位性を示す良い例です。
同様の設備では以前、重いゴムホース(スーパーアクアダクトホースの4-5倍の重量)が、
6m毎にフランジ接続で使用されており、ポンプが起動すると大きな振動が生じていました。
また、日光や天候の変化により短期間でクラックが生じたり、ホースからカップリングが抜け落ちる問題が生じていました。

 

3.トレイン ChilerSource (アメリカ) (工業用水送水用)

トレイン ChilerSourceは世界でも有数のエアコンのレンタル会社です。1995年から200mm・250mmの
スーパーアクアダクトホースが採用されており、移動式の冷却ユニットから冷却水を7年以上も送り続けています。

トレイン社には200mm・250mmのホースを4,800m以上も納めており、高い評価を頂いております。